2017年08月12日

今日の勉強会

 今日は月例勉強会でした。
 参加者はWさん、Tさん、Hさんの御三方でした。
 まずWさんですが、今日も一番乗りで工房に到着し、会場のセッティング準備を手伝ってくださいました。
 Wさん自身は現在、棟、樋の両脇のチリ部分の研磨を練習しておりますがどうしても蹴り気味になってしまうので研ぐ際のストロークの見直しなども御提案させていただき、また”切り”、”筋違い”、”大筋違い”、”タツ”それぞれの刀身への研磨効果と特徴及び注意点をお話させていただき、御確認いただきました。
 とりあえず今の砥工程である改正名倉砥をご自宅で復習していただき、次回あたりから中名倉砥にいければと思います。
 Tさんはコンクールに出品予定の現代刀を仕上げ研磨に着手した状態でご持参されました。
 どうしても細かいヒケが入ってしまう結果に悩まれておりました。 
 ご自宅の作業部屋では見えないヒケが当工房に持ってくると鮮明に見えてしまう(これは今までの参加者皆さんがおっしゃいますが・・・)との事で、一番深そうなヒケの個所をマーキングしてチェックされておりました。
 私からも照明環境(光源の種類等)を御提案させていただきましたので、Tさんの作業部屋での最適な光線の取り方などが見つかることを願っております。 
 また地艶についても一枚の大きさや張艶の際の切れ目の入れ方なども話し合って一同で意見交換をすることが出来ました。
 ヒケの原因と対策にはずっと悩まれていらっしゃるので改善されることを願い、また期待しております。
 数か月振りの久々の御参加となるのはHさんでした。
 最近、私生活のほうでもジュニアが近々生まれるとの事で研磨のほうもやる気満々の彼です。
 本日は内曇刃砥まで行った脇差と刃取りまで行った脇差の2振りをご持参されました。
 内曇刃砥まで行った脇差は止まり目が付てしまう事を悩まれておりましたが砥面の改善と面摺りについて御提案させていただきました。
 刃取りまで行った脇差に関してはご本人がおっしゃるように刃縁まで拾いきれていないので、刃取りの手順を再確認していただきました。
 また人造細名倉砥の砥目と思われる細かい線が無数に走っておりましたので砥石の効かせについて一同で話し合い意見交換をいたしました。
 それにしてもブラジルから日本に来て、今ではすっかり日本人になり切る覚悟をお持ちのようで感心します。研磨への情熱もその表れですね。

 本日はお盆とも重なり参加者が少人数でしたがその分お一人お一人の勉強具合も確認できて主催者であるわたしもかなり刺激を受けました。
 最近はご依頼件数も多くなり、ややもすると研磨作業に呑まれ気味でしたが本当の日本刀の楽しみ方や価値観を参加者皆さんから学ばせていただきました。
 これからも参加者相互にwin-winの関係で交流を深めていけたらと思っております。
 次回は9月16日に開催いたしますのでご興味のある方はまずは体験参加から一緒に日本刀を学びませんか!?お気軽にお問い合わせくださいませ。
 togishi@s6.dion.ne.jp または お問い合わせフォームから。
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2017年08月10日

目下練習中!

nikon.JPG
 今現在、ホームページと並行して日本刀研磨工房のfacebookページも立ち上げてビフォーアフター形式で当工房での研磨を御紹介させていただいてますが、やはりスマホカメラでの写真撮影にずっと限界を感じておりました。
 他の研師の方々の写真を見ると刃文から鍛え肌から鮮明に映っていて本当に素晴らしいです。
 「あそこまでは無理としても、自分ももう少し刃文や鍛え肌も見えるように撮影できたらfacebookページも見栄えするのになあ・・・」
 また研修会で先生が実際にデジタル一眼レフカメラで撮影の仕方も教えてくださったので研修会から帰ってきてすぐにデジタル一眼レフカメラを購入して、時間を見つけては説明書を読んだり、撮影の練習をしたりしています。
 カメラ操作は全くの門外漢どころか子供の頃から私が撮ると必ずピンボケするというくらい苦手ですから、案の定、練習とは言っても練習自体が苦戦中であります。💦
 スマホでの時は黒い布で略式のテントを作って照明にレジ袋被せて映り込みやハレーションを調整しましたが今はまず撮影場所を色々試している最中です(工場内だったり、住いのリビングなどなど・・・)。
 またフラッシュを使用したりしなかったりでもかなり変わりますね。
 とりあえずは接写モードのオート設定ですがシャッタースピードや絞り、感度などもマニュアル設定できるので結構ハマり出したら面白いかもしれません。
 それにしてもいつまでも苦戦してもいられないので次回アップ分からこのカメラで撮った画像を使用します。
 最初は見苦しいかもしれませんが何卒ご容赦いただければと思います。
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2017年07月21日

お電話でのお問い合わせの件

 当工房ホームページでも書かせていただいておりますが、当工房への研磨御依頼に関するお問い合わせは必ずメールもしくはお問い合わせフォームからお願いしております。 
 また現在非常にたくさんのご依頼を頂き、金庫に入り切らないほどにお預かりもしておりますが、これらは全て当工房の趣旨をご理解ご承諾下さってメールもしくはお問い合わせフォームからお申込みくださった真面目な御客様の大切な御刀です。
 実は本日も電話で問い合わせの電話が一件ありました。
 どうやら当工房のホームページを見ながら電話しているようでした。 
 名前も名乗らない電話の主の問い合わせ内容としては現代刀の短刀の刃が錆びたから自分で砥石を当てたら酷くなったので直して欲しいとの事・・・。
 昨日のブログでも書きましたが本日は後半の研修会用のハバキの土台製作で、電話が来たのが思い切りタイミング悪くロウ付けの真っ最中でした。
 ロウ付けの時はハバキ本体を”カラゲ線”で縛り、左手のヤットコでカラゲ線、右手はロウ付け部の区金が硼砂で浮いてこないように合金の耐熱棒でしっかり押さえているのでまさに両手が塞がっている状態でした。
 今日は本当にイライラしてしまいました。
 多分電話をかけてきたその人もこちらの感じの悪い態度で気付いたのではと思います。
 でも良く考えれば自分の研修用のハバキで良かった。お客様から御依頼のハバキでしたらまさにロウ付けは一発勝負ですから…。
 今日の人は上記のように当工房ホームページを見ながら電話をかけてきました。ですからメールやお問い合わせフォームからお問い合わせしようと思えば出来たはずでしょう。
 結局それが面倒で電話をかけてこられたのだと思うのですが本当に日中は研磨諸工作作業で殆ど電話に出られませんし上記のように僅かな時間でも両手が塞がっている時も度々あります。 
 よく研師は日本刀のお医者さんに喩えられたりもしますがオペ室に入った外科医がオペ中に電話に出られないのと同じで私も作業中は殆ど電話に出ることは出来ません。
 ですから本当に、お問い合わせの際は電話ではなくメールやお問い合わせフォームからお願いさせていただく次第です。
 なお、通常通りメールやお問い合わせフォームからご依頼いただき、正式に研磨御契約いただけた御客様には緊急連絡用に私の携帯電話番号をお知らせしており、上記の用に出られない場合は手が空き次第出来るだけ早くコールバックさせていただきますのでよろしくお願い申し上げます。
 
 長くなりましたが私は子供の頃から今は亡き父親から電話の出方一つでも厳しく言われ、恥ずかしさから電話口でモジモジして名前も名乗らないでいればすぐにゲンコツが飛んできました。
 ですから個人的に電話のマナーにもこだわりを持っています。
 それは即ち、真っ先に自分が何処の誰であるかを名乗ること、こちらから電話した場合、相手に今電話しても大丈夫であったかのご都合の確認をすること・・等々、これらは言われるまでもなく最低限のマナーです。
 今日の人もそうでしたが殆どのお電話でのお問い合わせの人はこちらがお名前を聞くまで名乗りません。
 名前もわからないで高額な取引となる日本刀の研磨諸工作のお話をするのはあり得ないことです。
 
 当工房では今後もたくさんの御客様との御縁を大切にしていきたいと考えておりますので当工房へのお問い合わせはお電話はご遠慮いただき、ホームページにも記してありますように必ずメールもしくはお問い合わせフォームからお願い申し上げます。
 
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2017年07月20日

研修会の準備など・・・

 連日の猛暑ですが今月は24日からの29日までの研磨研修会があるので通常よりも一日の作業時間を増やして頑張ってきました。昨日、研ぎ上がった御刀がこの写真の御刀で、本日お客様の元にも無事にお届けできて大変ご満足もいただけました。
shiagari1.JPG
 日本刀研磨工房のfacebookページにもアップしましたので詳しくはそちらをご覧いただくとして、今日からは研修の準備です。
 私の場合はお客様の大切な御刀は極力持ち出したくないので研修には毎年自分の所有刀を持っていきます。
 今年は仕上げ研ぎがテーマの年ですので内曇砥まで引いた状態で持っていきます。
 一昨年と同じ脇差ですが内曇刃砥に戻してから地砥を引き終えました。
 ちょっとテストで先日京都で購入した内曇刃砥も面付けをしたので試してみました。
 4本試しましたが基本的に砥質的には全て合格、ただ筋などでちょっと避けて使わなければならないなど使いやすさに差が出ましたが1本は大当たりでした。やはり蓮華系の内曇が私的には相性が良いようです。
 さて明日は研修後半のハバキの部に持っていくハバキの土台作りをやります。
 ちなみに当工房仕事再開は7月31日からです。

 
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2017年07月08日

今日の勉強会

 今日は月例の研磨勉強会でした。
 一番乗りはいつも通りWさんでした。そしていつも通り会場となる工房内の掃除や準備を手伝ってくださいました。Wさんはここ最近は棟の研磨に悪戦苦闘中・・・、なかなか角度が定まらず棟の面を砥石で捉えて安定させる要領がまだ掴めていないようでした。棟は狭い面積の中で角度を保って砥がないと庵面に当てるどころかすぐ棟角を蹴ってしまいがちですから技術的には非常に難しいと思います。
 でもめげずに必死に覚えようとする姿勢は素晴らしいと感じました。
 Tさんはいつもの現代刀をご持参されました。前回、仕上げまで行ってきましたが刃が付いていない個所が数か所あったためにそれを修正する多目的で一度備水砥に戻してから改正名倉砥までかけてきました。
 日本刀と言うのは神がかった逸話が語られるほど斬れ味が重要な要素であることは論を俟たない事実です。
 つまり切れるからこそ日本刀であり切れない状態に刃が引かれていては日本刀の価値も半減してしまいますのでまずその辺からお話をさせていただき、刃を立てる(付ける)為の研ぎ方をご説明しながら刃が付いた状態とはどう言う状態かを実践を含めてお話しさせていただきました。
 Mさんは前回はやはり体調が思わしくなかったことから急遽ご欠席となりましたが本日はお元気ご参加くださり、お顔の色も良く参加者一同、ホッと一安心でした。
 本日は上手く研げたらコンクールにも出してみたいという皆焼の短刀をご持参されました。
 以前にも拝見させていただいた御品ですが大変出来の良い短刀ですので研ぎ上げればかなり期待できる作品だと思いました。どうぞ御身体にはご留意されてご無理にない範囲で頑張って欲しいですね。
 前回もご参加くださった鞘師のIMさんが今日もお越しくださいました。
 今日はご自身が普段使われている鞘ノミと横掻きの小刀をご持参されそれぞれの道具についてご説明くださいました。さすがに専門の鞘師さんだけあって手入れの良く行き届いた道具類は素晴らしく、特に鞘ノミの反り具合へのこだわりをかなり詳しくお話しくださいました。 
 私自身も研磨の際に同時に白鞘は製作いたしますから非常に勉強になりましたし、心から感謝いたします。
 
 本日はご参加できなかったメンバーの方々からもいろいろな形でご連絡を頂いたりもしました。
 仲間から気にかけて頂けることは本当に嬉しいしありがたいですね! 
 日本刀研磨工房の勉強会ではいつも素晴らしい仲間になってくれるメンバーを募集しております!
 日本刀の鑑定や日本刀の職人仕事などにご興味のある方は体験参加という形からご参加もいただけますのでお気軽にお問い合わせくださいませ。次回は8月12日(土)開催です!
posted by togishi1 at 23:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 勉強会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月04日

ふれあい里親の申し込みとN君のこと

 7月に入り連日猛暑でさすがに当工房でもエアコンを毎日つけての研磨作業です💦。
 私自身はさほど汗かきではないほうですがそれでも研磨しながら額に汗ばんで、大切なお客様の御刀にだけは汗が付着しないように細心の注意を払って作業にあたっています。これは私なりのちょっとしたプロとしての自負心と言いますかこだわりでもあります。
 さて、今回も里親登録をしていることから”ふれあい里親”の封書が児童相談所から来て早速申し込みました。
fureai29.JPG
 ここのところ”該当児童なし”ということで申し込んでも施設のお子さんがお泊りに来ることがなく、ちょっと寂しいというのも本音ですが今回はどうでしょうか・・・。
 我が家にお泊りに来られるお子さんが居れば、もちろん喜んでお引き受けしたいと考えております。
 さてふれあい里親と言うとすぐ思いつくのは以前にも何回かこのブログにも書きましたN君です。
 里親登録をして最初にお泊りに来たのが当時5年生だったN君、その後も何回もふれあい里親ではお泊りに来ておりまして知的障害者の生活支援寮に入っている時も月一ペースで遊びに来ておりました。
 しかし約1年半ほど前に最後に電話がきてから音信不通となってしまい、彼の携帯電話は「現在使われておりません」のアナウンスが流れるようになってしまいました。
 もう21歳にもなるし、元気で日雇い労働でもしているのならそれで良いかなと思っておりましたがやはり気になって、何か彼の情報が入っているか元々居た生活支援寮の担当だった先生に電話したところ大変残念な事実を知りました。
 N君は知的障害と同時にADHDという障害も持っているのですがそのADHDの症状が酷くなり定職を持つどころか入院しているとの事でした。個人情報も関わってくるので生活支援寮側もどの病院に入院しているとかも知ることは出来ないとのこと。また「今はもう柿沼さんと会えるような状態ではないし会わないほうが良いと思います」とまで言われてしまいました。それほどADHDの症状が酷くなってしまったようです。 
 一応担当の先生から教えて頂いた市の障害者支援センターにも電話したところ全く同じ回答で、病院側のほうで個人情報的な事は家族以外は行政機関にすら教えてくれないそうです。
 心配ではありますが家族ではない私にはここまでが知る限界ですしN君の症状が酷くならないことを祈るしかないようです。
 それにしてもまだ21歳、最後にLINEをくれた時、「今年は彼女を作るのが目標なんです!」って書いてきましたが、そうですよね・・・、本来ならガールフレンドが出来たり、友達と遊んだり、また大人としての振る舞いなども社会人として学んでいったりと、人生で一番楽しい時期のはずなのに・・・。
 こちらからは連絡する術はないのでとりあえずは生活支援寮の先生や支援センターの担当者の方に、もしN君から連絡があったら私のほうにも連絡するように伝言して欲しい旨を伝えましたがちょっと無理かな・・・。
 何とかしてあげたい気持ちばかり募っております。💧
 
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2017年06月28日

研修会の通知

tsuchi.jpg
 今年の研磨技術等研修会の正式な参加受諾通知が届きました。
 当工房ではコンクール出品と合わせて年間の重要な行事となっております。
 今年も例年通り前半は研磨の部、後半は白銀の部に参加いたします。 
 この日刀保の研修会ですが私個人的には平成16年に研磨の部、17年に鞘の部をそれぞれ特別研修生を修了して修了証書もいただきましたが、やはりまだまだ勉強の必要性を痛感し、研修終了後も毎年聴講生として参加させていただいております。
 とにかく東京という中央での公式の研修会ですから講師の先生も無鑑査の先生ですし、何しろ講習会ではなく”研修会”と言う名称通りプロが技術を研修する場ですからレベルも高く私自身も毎年新たな発見と言いますか学ばせていただいて目から鱗の落ちる思いがいたします。
 ”死ぬまで修行”とか”一生が勉強”とよく聞く言葉ではありますが私は日本刀の研磨についても本当にそう思います。
 研修会までもう一か月を切りましたが今年も多くを学びたいと思いますし学べることに期待して今からワクワクしながらこの通知書をじっくり読み返したりしました。
 尊敬する講師の先生方、親しくさせていただいている先輩職人の皆様との再会も非常に楽しみです。
 研修会に御参加予定の皆様方、そして関係者の方々、今年もどうぞよろしくお願い申し上げます!
posted by togishi1 at 20:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 思うこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月17日

本日の勉強会

 本日は月例の勉強会でした。
 参加者はWさん、Iさん、そして久々の参加となるSさんとIMさんでした。
 まずいつも通り一番乗りはWさんでした。
 Wさんは本日の勉強会テーマである棟の研磨にチャレンジしました。
 今までも小刀や短刀の研磨はしてきましたが本格的な脇差の、そして棟の研磨というと初めてでもありやや戸惑っていましたが持ち前のチャレンジ精神で臨んでいらっしゃいました。
 棟は狭い面積ですし角度もありますから正確に当てていくというのは慣れないとかなり難しいのは確かです。
 棟の高さなども鑑定の要素にもなりますからとにかく練習して正確に研げるように頑張って欲しいですね。
 Iさんは製作された脇差用の白鞘2本と前回錆身でお持ちいただいた研磨用の脇差をご持参されました。
 白鞘に関しては専用の道具をお持ちでないことと鞘に関する基礎的な理解が少ない中、頑張って作ってきましたが後述する鞘師のIMさんからのアドバイスなども受けて熱心に学ばれておりました。
 研磨練習用の脇差は今回は荒錆を大村砥で落として刃紋が見える状態にまでしてご持参されました。
 とりあえずはしっかり刃紋があったので一安心、これから刃毀れも除去しながら完全に錆も落として整形に入る予定です。研磨も白鞘作りもまずは十分な知識と道具の準備が必要ですのでじっくりと取り組まれることをお勧めしました。
 久々の御参加はSさんです。
 現在も医大生として勉学の傍ら野鍛冶修行と多忙の中、本日はご参加くださいました。
 Sさんがお話くださる鍛冶修行での様々なお話は本当に興味深く、分野を超えても職人として改めて気付かされることや学ばせていただくことがあります。医師免許の国家試験に向けての学業もラストスパートだそうですがそちらも是非頑張っていただき、また息抜きついでに勉強会にもご参加いただければと思います。
 IMさんは元々は警察官でその当時からのお付き合いですからかれこれ15年くらいになるでしょうか。
 以前も数回、勉強会にもご参加くださったことがあります。
 現在は鞘師としてご活躍中でコンクールなどにも出品されています。
 本日は製作された白鞘完成品と掻き入れの参考品として貼り合わせ前の白鞘などを数点ご持参下さいました。
 上記Iさんへのアドバイスもして頂き、また私自身も研磨と同時に白鞘も製作することから学ばせていただきました。今後もご都合の許す限り、また勉強会にご参加いただけるようお願いもさせていただきました。

 本日はメンバーも内容も通常とは趣を変えて新鮮な感じの勉強会でした。
 次回は本日ご都合でご参加できなかった常連メンバーさんも加えてまた有意義で楽しい刀剣談義に花を咲かせたいと思います。
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2017年06月12日

砥石の買い出しと寺社巡り

 今年も毎年恒例となりました内曇砥の買い出しに行ってまいりました。
 ishiharatoishi.JPG
 京都は嵯峨樒原にある石原砥石工業さんです。
 この門構えをくぐるとこれまた大きく立派な歴史を感じさせるお屋敷があり、その奥に内曇砥の工場と事務所があります。
 さて今回は買う砥石は刃砥に限定にして価格はともかく、予め決めておきました砥質の条件に適合するものだけを求める事にしておりました。
 そして買ってきたのが下の写真の砥石です。
uchigumorito2017.jpg
 内曇砥は研師が蒲鉾型に丸めることから表面はノミでハツったままの状態で売られています。
 ですので見ただけではわかりませんが、水を付けさせてもらって筋の有無や色合い、硬さなどを確認して条件に合いそうな砥石を選びました。
 もっとも、最終的には実際に購入して自分なりの砥面に整えた上で使用してみないとわからない点もありますから、それが天然砥石の難しいところですね。
 また私の場合は刃砥は刃砥でも通常の刃砥よりも硬めの砥質が好みですがなかなか巡り合えないものです。
 今回の砥石、撮影前にもう一度水洗いもしながら細かい点も確認しましたが見た目的には合格なんですがね…。今から楽しみではあります。

 さて例年ですと宿泊地である奈良に直行が多いのですが最近、夫婦で寺社を参拝して御朱印をいただくことに凝っておりまして久々に金閣寺と銀閣寺に参拝してから奈良に移動しました。
 奈良のホテルにチェックインしてすぐにこれまた東大寺に行き大仏様に一年ぶりに参拝し御朱印をいただきました。
 翌日はチェックアウト前に春日大社、チェックアウト後は今年は唐招提寺に行きました。
toushoudaiji.JPG
 この写真は唐招提寺の境内です。
 唐招提寺は何度も来日に失敗し、失明しながらも苦難の末にやっと日本に来て仏教の普及に努めた唐の帰化僧、鑑真和上のお寺で結構有名ですが観光客でゴミゴミもしていないのでゆったりと参拝できて本当に良かったです!。
 毎年ながら1泊2日の内曇砥買い出し旅行ですが砥石を買う以外にも寺社巡りが結構楽しみになっています。清水寺、平安神宮は以前一度行きましたがまた行ってみたいですし、まだ行ったことがない有名なお寺や神社がまだまだあります。あっ、日本刀の大和伝にゆかりの当麻寺にも是非行ってみたいですね。
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2017年06月05日

お電話でのお問い合わせの件で・・・

 今年も早いものでもう6月に突入しましたね。
 当工房ではパソコンを立ち上げての事務は午前8時から住居のほうで行っておりますが研磨作業は早朝4時半から行っております。
 病院勤務の妻(看護師)との時間のやりくりからして、この4時半に工場入りしての研磨は結構リズムが合っている気がします。
 さて、今日はここのところ増えておりますお電話でのお問い合わせに関してお願いがてら書かせていただくことにしました。
 ホームページのほうにも書かせていただきましたが当工房では基本的に通常のお問い合わせはメールもしくはお問い合わせフォームからお願いしております。
 これには理由がありまして、まずは仕上げ研磨の微妙な工程では電話機を持つ時間さえない工程があります(これは研師の方なら御理解いただけると思います)。また当工房では白鞘製作も行っておりますので素早くこなさなければならないソクイ(ご飯粒を練って作る糊)による接着もあり、ハバキ製作では完全に両手がふさがるロウ付け作業もあります。
 このような作業中には作業最優先ですのでまず電話には出られません。
 次に当工房では御客様の大切な御刀を決して安いとは言えない研磨諸工作料金で承ることから安易な口約束による誤解やトラブルは絶対にあってはならない事をモットーとしておりますので当工房、御客様双方にしっかり記録として残る電子メール文書による連絡を重視しております。
 電子メール文書は法的にも有効な証拠にもなりますので万が一の場合にも最初に取り交わした料金や契約事項に関しても確認できます。
 以上のことから今後はお電話によるお問い合わせはご遠慮いただき、真剣に研磨をご検討の御客様におかれましてはメールもしくはお問い合わせフォームからお願いいたします。
 通常は当日中に御返信しておりますので今のところメールもしくはお問い合わせフォームからお問い合わせくださった真面目な御客様に関しては100%御成約いただけております。

 話は逸れますがつい先日、工房の電話が鳴り出ますと、
「日本刀の研磨を頼みたいんだけどサ、長距離電話しているからコールバックしてくんない?電話番号は090・・・」
 そこまで言ったところでこちらが
「すいません、匿名でのお電話によるお問い合わせは受けられませんし、コールバックもしません」
て申し上げたら、
「偉そうに言うな!バカ!」
 と電話が切れました。
 こういう非常識な事がありますので電話番号の公開もちょっと考えてしまったのですが、法律的(特定商取引)にはやはり公開しなければなりませんし、もう少し様子を見てから判断させていただく予定です。
 なお、研磨御依頼いただいた御客様には緊急連絡用として私の携帯電話番号をお知らせしておりますので必要に応じてお電話いただいて構いません。上記のように手が放せなくて出られない場合はすぐにかけ直します(まさにコールバック…笑)。

 今現在、お預かりしている御刀の御客様は皆様真面目な方で当工房とも良いお付き合いをさせていただけておりここに改めて感謝申し上げます。
 今後も当工房の趣旨を御理解いただける御客様からのたくさんのご依頼を心からお願いする次第です。

 
 
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2017年05月13日

今日の勉強会

 今日は月例の勉強会でした。
 参加されたのはMさん、Tさん、Wさん、Iさんの4名でした。
 いつも通り朝一番で来て会場の清掃、準備から手伝ってくれたのはWさんでした。
 現在も脇差の樋の研磨をじっくり行っています。また樋用の磨き棒自体の磨きも色々試されたりして研究されています。
「樋の研ぎが大好き!”樋研ぎ3年”どころか”樋研ぎ10年”でもやっていたい!」とはご本人の弁・・・。
 いやいやその調子で今後は平地や切先も研ぎながら日本刀の知識と研磨技術の向上を目指して欲しいです。

 Tさんは前回同様に現代刀と古刀、そして本日のテーマである”研磨計画の立て方”の参考刀として未着手の平造り脇差をご持参されました。
 現代刀は刃取りでのライン取りや刃中の働きの現し方にかなり御苦心されたようでした。
 沸出来で相州伝を狙った現代刀ですから地刃ともに硬く砥石の効きも遅いので大変かもしれませんが私なりの研磨ペースの配分や研磨の要領をお伝えしました。古刀に関しては糸直刃で刃取りが思うようにいかないという事でしたのでやはり糸直刃用の刃取艶の作り方をお伝えし御理解いただきました。また古刀特有のしっとりした落ち着いた肌合いについてもお話させていただきました。研磨計画の立て方の参考刀としてご持参いただいた平造脇差は既に研ぎ減りが進んでいて棟には荒錆が発生していたり、平地には深い擦れ傷が入っていたりもしてそれらを吟味しながらどのような手順で研磨を進めていくかについて参加者で意見交換することが出来ました。まさに参考刀という意味で最適な御品でした。
 
 Mさんは体調もだいぶ回復されて研ぎのほうも進めていらっしゃるようで本当に良かったです。
 本日は差込拭いを差した状態の御刀をご持参されました。
 差し込みが非常に上手く成功した個所とそうではない個所とあり、今後はこのムラが課題となりそうですが原因と思われる事項を参加者で確認することも出来、差し込み仕上げを研究していく良い機会ともなりました。なお差し込み研磨に関しては今後も勉強会のテーマとして取り上げていきたいと考えております。

 Iさんは今回は元服刀と思われる小太刀をご持参されました。やはり未着手で現状は赤錆が噴き出している状態で上記Tさんの脇差同様に研磨計画の立て方の参考品として恰好の材料となる御品でした。仕上げるまでには大変御苦労も付きまとうかもしれませんが頑張って美しく仕上げていただければと思います。

 今回も少人数ながら和気藹々で内容の濃い勉強会になりました。参加者の皆さんには御礼申し上げます。
 美しい日本刀を共に学ぶことが出来る仲間がいるという事は本当に素晴らしいですし喜びでもあります。
 当工房勉強会では新しい仲間も常時募集しておりますのでご興味のある方はどうぞお気軽にお問い合わせくださいませ。次回は6月17日開催です。
 
 
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2017年05月11日

イボタ

 注文していた”イボタ”が届きました!
ibota.JPG
 イボタは日本刀の研磨では主に仕上げ研磨で用いるもので、具体的には鎬地と棟を磨棒で擦って金属光沢を付ける際に、磨き棒の滑りを良くする為に使います。
 ibota2.JPG
 一般的には写真左のように10グラムほどに小分けされて小売りされているものを右のように晒で包んでタンポ状にして打粉のように刀身に打って用います。
 では、イボタとは何かと言いますと”イボタの木”に寄生するカイガラムシが分泌する蝋分で、工業的にはこれを精製して蝋燭の原料にしたり、ふすまや箪笥抽斗の滑り剤に用います。
 当工房では上記のように御刀の鎬地や棟の磨きの際に使うほかに白鞘の艶出しや目釘作製にも使いますから欠かせないアイテムでもあります。
 この一袋で500グラム入りです。小分けされたものを購入するよりもはるかに格安ですから当工房のようにイボタを多用する仕事には助かりますね。
 日本刀研磨には砥石以外にもこんな脇役的な道具も使う事、今回のイボタ購入を機にちょっとご紹介の為に載せてみました。
posted by togishi1 at 17:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 道具 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月05日

子供の日、鯉のぼり

 今日は5月5日の子供の日ですね!子供の日といえばすぐ思い浮かぶのは”鯉のぼり”ではないでしょうか。
 koinobori.JPG
 でもここ数年、鯉のぼりが泳いでいる子供の日ってあまりない事に気付きました。というか気になっていました。まるで鯉のぼり禁止条例でも施行されたかのようです。
 私が子供の頃は一か月前からあちらこちらで鯉のぼりが春の大空に泳ぎ出していましたし私個人的に鯉のぼりにはとても思い出というか子供の頃の大きな記憶があります。
 小学4年生の頃、日本刀に興味を持つ直前くらいですが鯉のぼりが大好きでした。
 私の生家の裏が”新○金○”という工場の若社長の住まいでその御宅にも当時小学低学年の子供が居たこともあり子供の日が近づくとそれは大きな鯉のぼりを上げ、それを間近で見ることが出来ました。
 子供ながらに「あんな鯉のぼり欲しいな」と毎日眺めたりたまには鯉のぼりの上げ下ろしを見たりしました。
 ”欲しいなら自分で作ろう!」と母親に要らない晒生地を貰い、油性マジックで書いてから手縫いで縫って、鯉のぼりの口も針金を入れられるようにして可愛いサイズの鯉のぼりをたくさん作りました。
 当時から凝り性でしたから、
”吹き流しは一番上で一番長くなくてはいけない”、
”鯉のぼりは上から黒、赤、青、赤、緑、の順”、
などのこだわりから始まり、最初は洗濯バサミでロープに挟んでいましたが缶詰の蓋を四角く切って本式のロープ固定金具を自作したり、最後はポールの先の風車も自作を試みました。
 それ以外にも色々こだわりがありまして思い出していたらキリがないのですが、そんな子供の日の思い出の鯉のぼりが今、街から消えつつあるんですね。
 写真はやっと見つけた桐生市内のとある保育園の鯉のぼりです。
 この写真が撮れなければこの記事も諦めるところでした。
 kogatanaginhabaki.JPG
 さて子供の日という事で無理やりこじつけになるかもですが今日は小刀の銀ハバキ製作を行いました。
 通常の長い御刀のハバキからみたら”子供”みたいに可愛らしいサイズのハバキです。
 小柄小刀は本来が小柄に差し込み、脇差や短刀外装鞘の差し裏小柄櫃に入れておくものでハバキというものは付かないのですが小刀も長い御刀同様にハバキ、そして白鞘を作って大切に保管していきたいという方が非常に増えてまいりました。ご希望があっても重ねが薄すぎたりして物理的に製作できない場合もありますが御客様のご要望にはできる限りお応えしたいので当工房でもいろいろ研究しております。
 この小柄小刀は残りのゴールデンウィークも明日からラストスパートで白鞘製作、下地研磨完了の予定でいきたいと思っています。
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2017年05月01日

5月になり・・・忙しい一日

 今日から5月ですね!
 研ぎ場の曇りガラス越しに入ってくる日差しも冬のそれとは明らかに異なり早くも初夏を感じるほどです。
 さて世間ではゴールデンウィークですが当工房は休日は無関係で頑張ってます。
 kogatana-shirasaya1.JPG
 今は神奈川のお客様からお預かりしております小柄小刀4本の内、研磨パック御依頼の2本に着手しており本日は白鞘外面の仕上げまで行い完了しました。
 また午前中は勉強会メンバーのWさんが習いに来たり,地元の師匠が立ち寄ったり、午後はかねてから約束しておりました御客様の来訪などでなかなかに賑やかな一日でした。
 あっ、そうそう新しい御客様から短刀が届いたりもして先ほど正式に御依頼をいただきました。ありがとうございます!
 ついこないだ年末に新しい研ぎ舟製作して新年を迎えたかと思えばあっという間に4月の新年度、そしてたくさん御依頼をいただいたその4月も終わり今日から5月・・・。月日の流れが早いです。
 でも今日みたいに好きな御刀の事、研磨のことで来客があったり、仕事に追われるのは本当に幸せなことだと今つくづく思いこのブログを書いています。
 この調子で今月も頑張っていこうと思います。

 
posted by togishi1 at 22:25| 思うこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月18日

中山赤ピン

 ついこないだまでは朝、工房に入って真っ先にストーブに点火するのが当たり前でしたが今日は初夏を思わせるほどの陽気で気温がぐんぐん上がり汗ばむほどになりました。 
 ボチボチ、エアコンのフィルターも掃除しないとな・・・、と考えました。
 さて今日も砥石の紹介です。
nakayama2.JPG
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 これは”中山”の赤ピンという砥石で当工房では仕上げの”下地艶”工程で使う事が多いです。
 中山というのは京都の仕上げ砥石が産出される坑道の名称で赤ピンというのはその行動から産出される砥石の種類と言いますかその色合いが赤っぽい事からそう呼ばれているようです。
 当工房で使用しているこの赤ピン、粒度は非常に細かいものの研磨力は抜群で目詰まりすることも少なく、本当に良い仕事をしてくれるので助かっています。
 当工房では”下○○”と言われる工程、例えば下地研磨、下刃艶、下ナルメ、下磨き…等々、が本当に大切であると考えております。当然下地艶と言われる工程が地金の処理では非常に重要な位置を占めていると信じておりますので研磨力が抜群で肌の調整も思い通りにできるこの赤ピンを十二分にかけた上で”上地艶”に移行します。上地艶については後日お話しするとして、今現在着手している御刀の下地艶でもこの赤ピンが大活躍してくれました。
 中山の赤ピンだったら下地艶にすべて良いのか?・・・。私の場合はこのプラケースに入っている分しかまだ試していないのでわかりませんが、コッパだけならまだ他にあるので別のコッパも擦って試したいですね。
 おっと、その前に刃艶の裏打ちもしなきゃです。研師の仕事って御刀研ぐ以外の準備も結構あるものです。
posted by togishi1 at 22:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 砥石 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月08日

今日の勉強会

 今日は月例の勉強会でした。
 新年度初となる本日の勉強会にご参加くださったのはWさん、Tさん、Iさんの御三方でした。
 まずWさんはいつも通り一番乗りで開始前から準備などもお手伝いくださりました。
 現在は脇差の樋内の研磨(改正砥)と短刀の仕上げ研磨を並行して学んでいます。
 「樋の研ぎは楽しい!」とは本人の弁で樋の中の薄錆もほとんど取れてきました。
 平地に関しては最近お伝えした新しい研磨法に少々戸惑いながらも熱心に取り組まれておりました。
 
 Tさんは毎回ご持参される現代刀と古刀の二振りを御持参されました。 
 二振りとも仕上げ研磨をやり直して来ましたが特に現代刀のほうは刃取り、地金の色調は格段に進歩されました。残る課題としては刃取りの構成と切先ナルメでしょうか・・・、これらも鑑定に基づいた正しい研磨法を習得していく事で益々改善されていくことでしょう。

 Iさんは練習中の短刀にかなり苦戦されたご様子でした。
 また刃紋の有無の確認をされるためにナイフメイキングの処理法でしょうか?そういう状態で本日はお持ちになられました。 
 元々がかなり赤錆に覆われた状態の御品だったことから研磨計画を立てるためのヒントに乏しい為練習とは言っても未経験からの日本刀の研ぎ練習には負担が大きいのは事実だったようで、とりあえずはこの短刀は一旦休止し別の研磨刀をお探しになるとのことでした。Iさんにとってふさわしい御刀と御縁がありますこと願う次第です。

 冒頭でも書きましたように本日が本年度最初の勉強会となりましたことから初心に帰るという意味合いもあり鑑識鑑定について、また研磨技術や心構えに関しても基礎的な事から見直してお話しさせていただきながら参加者間で確認しあう事が出来ました。
 また、”研磨”と言う言葉から一般刃物と混同されたり、鑑識鑑定抜きで研磨技術のみ先行しまう傾向もありますがそれらについても必要な時に見直していきたいと思います。
 
 勉強会では29年度も同好の士を大募集です。刀剣女子ブームですので女性も大歓迎です。
 ご興味のある方は初めは”体験参加”からお気軽にご参加くださいませ!
 お問い合わせ、お申込みは→ togishi@s6.dion.ne.jp
posted by togishi1 at 19:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 勉強会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月05日

伊予砥

 新年度になって最初のブログになります。 
 今日は本当に春らしいポカポカ陽気でした。
 「お花見がてらドライブにでも行きたいなあ!」と一瞬思ったりもしますが、自分の場合はやはりお花見よりも工房での研磨作業のほうが断然好きですし、ありがたいことに御依頼もたくさんいただいておりますから今日も早朝から研ぎ台に乗りました。
 お昼休みに先日ネットで購入した”伊予砥”を撮影しましたので御紹介します。↓↓↓
iyodo.JPG
 伊予砥は名前の通り伊予、つまり愛媛県で採掘される天然砥石で粒度的には日本刀の研ぎでは荒いほうの部類に入ると思います。かなり前ですが本星の伊予砥を持っていてお気に入りで使っていましたが良い砥石ほど使用頻度も多いので終わってしまい、それからは備水砥を使っています。 
 たまたまネットで売りに出ていたので購入した次第で、本日自己所有の脇差で試し研ぎをしてみました。
 備水砥よりも硬い感触ながら嫌な反発感はなく砥石が喰ってくれる感触で、
「おー!、やはり良いね!」
でした
 研磨力で言ったら人造砥やセラミック系砥石には到底及ばないのですがサクサクとした天然砥特有の研ぎ感は非常に心地よいものですし古刀の切先周りの薄錆除去や微調整には伊予砥はやはり欠かせないと思いました。
 これから時間を見つけて砥面の面摺りを本格的に行って出来るだけ早い時期に実践投入したいと思います。
posted by togishi1 at 21:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 砥石 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月27日

残念、刃紋がない・・・

 今現在今月最後の仕事として名古屋の御客様から御依頼いただいた小刀研磨パック3口を行っておりまして本日下地の最終段階である内曇砥を完了しました。
 長い御刀でも同様ですがこの内曇砥まで来ますと地金の鍛え肌、刃紋の形状がかなり鮮明に、具体的に見えてまいります。
 が、しかし今回お預かりした3本のうちの1本が全く刃紋が見えませんでした。
masayuki.JPG
 刃紋は見えないものの完全に焼きが入っていないというわけではなく捲れは多いながらもなんとか刃は付きます。
 また、全面に焼きが入っている”丸焼き”というものとも違いますね。
 完全に焼きが入っていない状態ですと薄い小刀では研ぎながら簡単に曲がってしまうのですが曲がることはないので弱いながらも焼き自体はあるはず、でも刃紋が見えてこない・・・。
 そういえば小柄に合わせるためと思われますがナカゴは磨られて光っていますが焼け身特有のブツブツの朽ち込みも見られるので恐らく何らかの要因で火を被ってしまったのかもしれませんね。
 ちなみに通常は下の写真のように刃紋が見えてきます(今回同時にお預かりした別の小刀です)。
kanemoto1.JPG
 いずれにしても明日、仕上げを行いますのでお客様にご納得いただける最善の状態に仕上げてお納めしたいと考えております。

 
posted by togishi1 at 18:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 小刀 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月18日

静嘉堂文庫美術館へ

seikadou.JPGseikadou2.JPG
 今日はかねてから是非行ってみたいと思っておりました”静嘉堂文庫美術館”に行ってきました!
 今現在”超・日本刀入門〜名刀でわかる・名刀で知る”という展示をやっております。
(3月20日まで)
 ”長船長光”の太刀を筆頭に国宝や重文の御刀がずらりと展示され、本当に素晴らしい名刀展でした!。
 私個人的には大磨り上げ無銘の”号「後家兼光」”の御刀が実に素晴らしい見事な御品に思えて見とれてしまいました。
 日頃は、同じ日本刀の仕事ではありますが錆びたり曇ったり、または姿が崩れたりしている御刀をいかにして本来の輝きを取り戻せるか考えて研ぎ舟に乗って仕事をしていますが本日は久々に純粋に日本刀の地金の美しさを客観的な視点で見ることが出来た気がします。
 日本刀を研ぐという仕事はそれ自体が能動的であり主観的な立場から研ぎを判断してご依頼下さったお客様にご納得いただくという面が強いのが事実です。
 ややもすると独りよがりで独善的な判断に陥る可能性もないとは言えませんから時々こうして博物館や美術館に足を運んで純粋な視点で御刀そのものを鑑賞するように心掛けています。
 それにしても本当に名品は素晴らしい!もし一振りでもこれらの名刀を購入することが出来て手元にあったら(完全に夢のまた夢ですが)それこそ朝から晩まで眺めてしまい、仕事に手が付かなくなってしまう事でしょう。
 いやあ、実に素晴らしい一日となりました。

 
posted by togishi1 at 20:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月11日

今日の勉強会

 まず、今日で東日本大震災から丸6年ですね。
 多くの方が被害に遭われてお亡くなりになりました。ここに追悼の意を表し黙祷をささげたいと思います。 
 また、まだまだ帰宅できずに依然として仮設住宅での生活を余儀なくされている方もおられますので心から御見舞申し上げます。
 さて今日は月例勉強会でした。
 今日は初参加の方がお二人、そして体調を崩されてしばらく勉強会をお休みされていたMさんが久々にお越しになられて大変にぎやかな勉強会となりました。

 まずそのMさんですがまだ体調は本調子ではないものの研磨したい気持ちがどうしても高まったとのことで末相州の鎧通し短刀を内曇砥までかけてご持参されました。
 護摩箸と素剣の彫刻のある御品で皆焼の刃紋が実に美しい御品でした。
 今年の秋のコンクールに出品出来たらとの事で今から意欲満々で非常に楽しみですね。
 Wさんは前回からの短刀の仕上げ研ぎと最近入手された錆身脇差の樋の研磨を実習を兼ねて行いました。
 最近はご自宅での研場も工夫されて用意しますます研磨と鑑識の学びに意欲的に取り組まれております。
 頑張って欲しいですね。
 Tさんは前回に引き続き現代刀と時代刀の二振りを仕上げまで行った状態でご持参されました。
 御自身もお話しされておりましたが地刃の色が思うように出ず悩まれておりました。
 実際に白研ぎのような感じになってしまっておりましたので参加者全員で原因について意見交換などを行いました。とりあえず地艶が原因かなという事で新たに鳴滝砥を用意して研磨し直してみるという事になりました。仕上げ研磨においては御刀の働きや鍛えなど細かい個所を引き出す為に充分に砥石も吟味しなくてはなりませんし御刀の素性自体を研究しておかなくてはなりませんのでその点もTさんの御刀を通して一同で確認することが出来ました。きっと次回は良い色合いになるものと期待しています。
 Hさんは最近結婚式を挙げて新婚旅行にも行かれてきたとの事、本当におめでとうございます。
 本日はその結婚式で差した前差しとなる短刀を研磨してご持参されました。
 ご本人も言われているように刃取りが刃縁まで届いていない箇所がありそのためか刃が白く見えずにぼやけた印象になっておりましたが刃取りさえ刃縁までしっかり拾えば刃も冴え地とのコントラストも良くなりかなり良くなるはずです。頑張って欲しいですね。
 Iさんは鎬造りの短刀を中名倉砥まで行いご持参されました。 
 切先周りの決め所、つまりは刃角や小鎬など細かい個所がまだ手馴れないこともあって御苦労されたようですのでこれらを修正されればさらに先に進むことが出来るでしょう。
 冒頭にも書きましたが本日は二名の方(いずれも神奈川県在住)が初参加でお越しになられました。 
 お一人目はSFさん。
 研磨の経験などはないもののネットオークションで購入された残欠を何とか御自身で研げないものかと本日ご相談も兼ねてご参加となりました。
 まだまだこれから砥石などの道具も揃えていくことになりますが熱心にメモも取られておりましたので準備も進めていかれることを願っております。
 もうお一人はKYさん。
 ネットオークションを中心に御刀を落札されてはコレクションされていらっしゃるとの事、今回は研ぎにもご興味があるとのことで研磨予定の脇差もご持参されでのご参加となりました。 
 日本刀をコレクション、研究されていく中でも研磨を体験することで格段に視野は広がると思いますので是非チャレンジいただければと思います。
 そしてお二人とも今後も勉強会の仲間としてご参加いただけたらと思います。

 本日はテーマの外にも研磨をする際の心構えについてもお話しさせていただきました。
 それは日本刀を研ぐという事は大事な文化財を扱うという自覚を持つことであります。
 つまりいくらお金を出して購入したとしてもそれはあくまでも長い歴史の中で手元に置いてお預かりしているという気持ちを持つ事です。
 自分が生まれる何百年も前に製作され、自分が死んでからも人から人へと受け継がれて残っていくものですから研ぎの練習材料だと軽んじてぶっ壊しても構わないなどと言う考えは絶対に抱いてはならないわけで、これに関しては当工房勉強会の絶対的方針としてご参加いただく方にはお守りいただきたい旨をお話しさせていただきました。
 どんなに錆びて崩れてしまっている御刀でも必ず綺麗にして本来の輝きを取り戻したいという決意があってこそ研磨は成功するものだと私は信じておりますし、同じ気持ちを持つ仲間と今後も勉強会で集えたらと思っております。
 新年度となる次回は4月8日(土)です。ご参加お待ちしております!

 
posted by togishi1 at 19:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 勉強会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする