2018年05月29日

登録証のこと、銃刀法の遵守のこと・・・

 今日はこのブログで書かねばならないことがありパソコンに向かいました。
 午前10時頃ですがアポなしで年配の方(70歳過ぎ位)が当工房に突然いらっしゃいました。
 名前も名乗らないその年配の方は◯◯さん(私の知人)に教わってやっと今日辿り着いたとの事、聞けばお隣のI市にお住いとか・・・。

 「錆びた刀なんだけど、ちょっと刃文が見える程度に窓開けって言うかさ、荒研ぎやって貰えねえかい?」

 というので、御品を見ない事には何とも言えないと返事すると

 「じゃ、今車にあるからちょっと見てくんね?」

と言ってすぐ取りに行き、持ってきました。
 拝見しますと確かに錆身で部分的に自分で研いだのでしょうか、金剛砥のような砥目で互目の刃文が見えておりました。
 一応料金の算出の為に登録証の提示を求めると、

「登録証はねえんだいね、ただ見ての通りちょっと研いだら暴れている(乱れの刃文という意味?)のが見えたんで生かしてやりてえと思ったんさね・・・」

 登録証がないのではもちろん預かれないし研げない事、そして現状では不法所持であることとをお話しすると、

 「そんなん分かってる、俺は鉄砲もやっている(猟銃免許もあるということか?)から登録証はどうにでもなるし、今までも自分で20枚以上は登録証取ってっから・・・」
 
 つまりは登録証の不正取得はお手の物だから関係ないということか・・・!。

 アポ無しで突然来たまでは良いとしても、初対面の研師の元に無登録の刀を持ち込み、登録証の不正取得の自慢話までするとは呆れて開いた口が塞がりませんでした。非常識だし”バ◯丸出し”・・・。
 はっきり申し上げますが、無登録の刀を所持することはもちろんですが虚偽の申請をして登録証を不正取得することは犯罪です!
 当然ながら不法行為であることと、そんな無登録の刀と知っていて研いだりすればうちも仕事ができなくなるから持ち込まれるだけでも迷惑である旨は申し上げました。
 帰り際に、

「登録が付いてんのも何本もあるからそれなら研いでもらえるんだんべ?」

 とか言ってましたが名前も名乗らないこの齢70過ぎと思われる方、もうお会いする気は当方にはございませんので悪しからず・・・。
 こういう人から見たら”何堅いこと言ってんだ?”と言う事なのかもしれませんがこちらはプロとして銃刀法に関しては厳格に遵守する立場でおります。
 また銃刀法という法令違反を犯してまで刀剣類を所持する必要はないのです。
 
 愛刀家であるからこそ銃刀法という法令に従い正規に美術刀剣として鑑賞、或いは居合や抜刀道などの武道のために所持したいものですね。
 
 
 
posted by togishi1 at 16:29| カテゴリ無し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月24日

今日は休務だけど・・・。

 昨日、福岡のお客様から御依頼いただいた御刀が研ぎ上がり発送、本日は休務です。
 そう、当工房では一振り研ぎ上がって発送(もしくは納品)出来ましたら非公表ながら基本的に二日間、お休みしております。
 具体的には、一日目は完全に工場には入らず体を休めます。二日目は次に着手する御刀の為に入念な研磨計画を立てて、その準備を行うためですね。
 しかしながら今月は特に忙しくほぼ休務はとらずに今日まで来てしまいました。
 今年最大の課題でもあった薙刀も今月初旬に納品出来ましたがおかげさまで全国からたくさん御依頼を頂いておりますことからちょっと頑張っていかねばならないのもあります(本当に感謝です!)し、コンクールと研修会参加の手配なども重なりました。
 
 で、本日はタイトル通り休務ですがまずは午前中は7月末からの研修会参加の為の宿泊ホテルの手配をしに旅行社へ行きました。
 なんとか希望のホテルも予約できました。
 それにしても今年から研修会のシステムが変わり、参加にあたって必要事項もありましたからそれらの準備でも何かと忙しかったのもありましたね。
 午後は自家用車のオイル交換や買い出しなど諸々・・・。
 その合間にハバキの部出品作品の色上げも行いました。
 一発目はちょっといつもとは違う表面処理で煮込んだらムラが出来てしまいやり直し・・・(ハバキで努力賞の時はこれで上手くいったのになあ。。。)。結局いつもの方法で色上げを行ってこれで出品するつもりです。
 研磨の部の出品作品はなんとか予定通り進めてほぼ完了しています。
 明日は白鞘の部に出品する白鞘製作に着手したいと思います。
 
 コンクール出品作品を頑張って完成すればまずはこのイレギュラーなリズムからは少し解放されますからもうひと踏ん張りしたいと思います。
 それにしても好きな仕事で忙しく出来ることに本当に感謝です。
 あっ、次のお客様からの御依頼品も明日もしくは明後日あたりにはfacebookページにアップしたいと思います。
 
posted by togishi1 at 18:51| カテゴリ無し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月12日

今日の勉強会

 今日は月例の勉強会でした。

 参加者はWさん、Sさん、Tさん、Iさんでした。

 Wさんは先日、コンクール出品予定の脇差を研ぎ終えて、それをご持参下さいました。
 あらゆる工程がWさんにとってはまだ課題が多いのは確かですが本当に良く頑張って仕上げてきたと思います。
 他の参加者もその努力を認めてくれてWさんの励みにもなったことでしょう。
 あとは提出前の最終チェックをして、もし不具合や気になる箇所があればご相談いただければと思います。
 
 
 Sさんは現在ヘルニアになってしまわれたようで足の痛みから研ぎ台に乗れない状態が続いているとの事でした。
 そんな中にも拘らず本日ご参加くださいました。
 本日は錆落としを進めている脇差とまだ未着手の御刀をご持参されました。
 錆落としをされている脇差はかなり朽ち込みが進んでいて現状では表面の錆はほとんど除去できたもののやはり点錆の朽ち込みはかなり広範囲に残っているので、ちょっと視点を変えて刃ムラの除去と言う観点から再度の研磨をお勧めしました。
 未着手の古研ぎの御刀は刃先に錆が発生してきている状態でした。
 おそらく白鞘内で僅かに触れていた個所に錆が出てしまったものでごく浅いものですから錆自体は比較的容易に除去できそうですが、御本人としては極浅い錆でもご自身で砥石に当てるとなるとかなり慎重になってしまうとのこと・・・。
 いえいえ、その慎重さは研師にとっては最も重要なことでもありますからその旨をお伝えしました。
 まずはご自身のヘルニアが一日も早く快復し、痛みが和らぐことを私も含め参加者一同願っております。

 TさんもWさん同様にコンクール出品刀をご持参されました。
 一番の難所が横手の筋切りのようで、拝見させていただきましたところ筋切りがボケてしまっておりました。
 通称”ハチマキ”と言われる筋切りの強い痕跡を付けないように、しかしクッキリと筋切りを行うのはなかなか難しいものですし神経を使う工程でもあります。
 私なりの筋切り用の刃艶と方法をお知らせしてご自身との相違点をご確認いただきました。
 コンクール出品〆切りまでまだ半月はありますのでなんとか改善して無事出品に漕ぎ着けていただけることを願っております。

 鞘師のIさんは2か月振りのご参加ですね。
 本日も二振りの御刀をご持参くださり参加者一同拝見させていただきました。
 一振りは南北朝は下らないと思われる小反系の非常に健全な御刀でした。
 「何に見える?(鑑識として)」とおっしゃるので不規則気味ながらも三本杉があるので兼元ですか?と言うと、「刃がこずんでいるでしょ?」・・・。
 なるほど、こずんでいますね、小反でしたか・・・。いやはや参りました!。鑑識はこれだから難しいし面白いですね。
 もう一振りはかなり大銘ながら明らかに偽銘ですが出来は良く、Iさん自身も銘を残念がっておられました。
 また最近は白鞘の製作依頼が多くなり材料のストックもなくなってきたとの事で近日中に岐阜まで朴材の買い出しに行かれる予定との事、鞘師として益々ご活躍いただいて勉強会でもご指導頂ければと思います。
 なお余談ですが白鞘単品の製作をご希望の方はIさんをご紹介いたしますのでお気軽にお問い合わせくださいませ。

 さて来月は6月9日に開催いたします。
 初参加の方ももちろん歓迎いたしますのでご興味のある方は当工房までメールいただければと思います。

 
posted by togishi1 at 17:54| Comment(0) | 勉強会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする