2020年01月22日

力がある砥石

 2020年になってから最初の大仕事となった滋賀県のお客様からご依頼いただいた御刀も本日下地研磨の大詰め、内曇砥まで来ました!。
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 ご覧のように平地いっぱいに鎬地まで達するほどに広がる飛び焼きがあります。(内曇刃砥まで終えた状態)
 焼き自体は決して硬くはなくむしろ軟らかく粘りのある刃味で実際に非常に鋭い刃となりました。
 ただこれだけ焼きの面積がありますとさすがに砥石の効きは遅いので当工房所有の中でもトップクラスに位置する”力がある”内曇刃砥の出番となりました。
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 ”力がある”とは”研磨力”のことですが今回使ったこの3丁は特に抜群の研磨力がある刃砥であります。
 どの御刀を研いでもサクサクとした好感触、しかしながら巣板砥のような荒さはなく羽二重のようなきめの細かい砥目になりますので今回のような皆焼には最適と言えるでしょう。
 普通の研磨力程度の砥石ですと無理に効かせようとするあまり地金にヒキツレを起こさせて裂けてしまったり刃の谷や飛び焼きと飛び焼きの間の地部を凹ませてしまったりしますが研磨力のある刃砥なら見る見る間に滑らかでしっとりした潤いも出てまいります。
 今回の皆焼のような御刀にも柔軟に対応するために、そして大切なお客様の為に今ある”力がある砥石”は大切に、そして今年も良い砥石を求めていかねばと今日の作業をしながら感じました。
posted by togishi1 at 17:50| Comment(0) | 砥石 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年01月18日

今日の勉強会

 今日は月例の勉強会でした。

 一番乗りはWさん、会場の掃除なども手伝ってくれました。
 今現在、刃取り作業を進めていますがなかなか思うように刃を拾えないとの事でしたが本日の作業で少し感触をつかみ光が見えてきたとの事、その調子でじっくり取り組んで欲しいですね。

 石川県から5時間かけてご参加のYさん、前回同様内曇砥による研磨を練習中です。
 引き方がまだ不完全な点もあってヒケが入ってしまったり、地砥での研ぎムラがモヤモヤと出てしまったりと課題はありますが非常に熱心に取り組んでいる姿勢に参加者一同感心していました。
 きっとそう遠くない将来、まずは一振り研ぎ上げることが出来ると思いますので頑張って欲しいです。

 Fさんは引き続き備水砥による研磨です。
 平肉に関してはかなり整ってきましたが鎬地を真っ平らに研ぐにはもう少し研究の余地がありそうです。
 砥石の面直しの方法も含めて実際に私の研ぎ方をご覧いただきました。
 
 SSさんは本日は聴講のみでしたが他の参加者との意見交換も熱心で、ご質問などもいただきました。
 次回も是非ご参加いただければと思います。
 
 現在、当工房のすぐ近所に野鍛冶の仕事場を準備中なのはSさんで、今日もそのご報告で飛び入り参加してくださいました。
 研修医としての顔を持つSさんは野鍛冶になる夢の実現に向けて着々と歩み始めているようで嬉しい限りですね。

 今回のテーマはヒケと備水砥ですからそれぞれYさん、Fさんのところでもお話ししましたがヒケについては地艶、刃艶での原因と対策法も意見交換ができました。
 備水砥に関しては整形という事も含めてその根本にある鑑識についてお話しさせていただきました。
 その他としては点錆の除去法にも触れて大変内容の濃い勉強会となりました。

 次回は2月15日(土)に開催いたします。
 当工房勉強会では随時一緒に学べる参加者を募集しております。
 日本刀の鑑定と研磨ご興味のある方は是非お気軽にお問い合わせくださいませ。

 
posted by togishi1 at 16:06| Comment(0) | 勉強会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする