2015年06月30日

地艶作り

 早いもので、今日で2015年も半分経過と言うことになりますね。
 ”少年老い易く学成り難し”の言葉が最近身に染みる思いで感じられる今日この頃です。 
 40代も半ばを過ぎて既に老眼も怪しくなっておりますから私のような者には益々肉体的にも上記の格言が実感させられるものです。
 さて、県内のお客様からお預かりしておりました短刀も昨日午前中に発送出来、昨日の午後からは久々に地艶作りに着手しました。
 今回は下地艶に使える軟らかい艶を張り艶として用意するのが目的です。
jitsuya.jpg
 これは大村砥という荒い天然砥石で地艶にする鳴滝砥を薄くしている作業です。
 実際に摺ってみてちょっと軟らか過ぎる砥石かなとも思いましたが裏張りすると硬くなるのでちょうど良いかなとも思いました。
 そして今日の裏張り作業がこれです↓。
jitsuya2.jpg
 ちなみに撮影用に綺麗な新聞に並べ直しました。
 左下の刷毛で漆を塗り、右のタンポ(テルテル坊主)で貼った表面の余分な漆を拭き取るという作業を行い乾燥させます。
 艶作りも研師さんによっていろいろ工夫があり、秘伝的な要素ももちろん含まれ、当工房のこの作業も当然ながら企業秘密の要素もあるので細かいところは割愛させていただきますが、基本的には刀身の研磨同様に慎重で丁寧な作業が要求されるのは間違いありません。お客様からご依頼いただいた大切な御刀に直接使うものですから当然ですね。
 当工房では弟子もいないし従業員もいないのでこういう下仕事も自分でやらなきゃですが、自分で大村砥で摺って、貼る前の地艶表面を青砥、内曇砥と仕上げていくと一枚一枚に愛着が沸きますし、その砥石の癖も理解できますから実際にお客様の御刀に使用する時にはかなりの可動域を有することにもなります。
 さて、今日裏張りしたこの張地艶ですが早速次回の御刀からの導入を目指したいと思います。
posted by togishi1 at 17:35| 砥石 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする