2019年07月27日

生きている・・・

ikijigane.jpg

 画像は現在仕上げの最終段階に入った脇差の”地艶”工程のものです。

 最近は立て続けに焼け身で地金が緩んでしまった御品の研磨などもあって仕上げに入ってから地金の処置にかなり悩んだりもしましたが、今研いでいるこの脇差の地艶工程で改めて”地金が生きている”と実感しました。

 生きているこの地金は多少研ぎ減りはあってもしっかり刃文もあり、地沸えが微塵に厚く付いてしっかりしているので地艶砥石とも完全にマッチ、非常に気持ち良い研ぎ心地で作業を行えました。


 「そうだよなあ、うん、使える!・・・。この地艶なら絶対に間違えないしなあ・・・」


 当工房で使用する地艶はこれまで各方面から取り寄せて試行錯誤しながらやっと手に入れたもの・・・。

 ほぼオールマイティにどの御刀にも自信をもって使用でき、ヒケはまず入らず思い通りの色合いと鍛え肌を表現できる大切な砥石です。
 焼け身の御刀に使って全くこの砥石を受け付けてくれない感じでちょっと気が滅入ってしまったりもしましたが今回のこの生きている地金の脇差に使って砥石に対する自信を取り戻せました


 さて”生きている”ということに掛けるわけではないですが、入院中の母もまた一日一日を大切に頑張って生きています。
 昨日、今日とちょっと嘔吐してしまったりもしますが病院がすぐ近くなので研磨作業の合間を見ては病室に行っています。
 いつ容態が急変するかわからないのでこの脇差のお客様と次回の研磨着手予定のお客様には事情を説明させていただき、研磨日程の変更の可能性がある旨をお伝えしました。
 お二方ともご快諾くださり、本当に嬉しく思い、また感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました!。
 素晴らしいお客様と気持ちの良いお付き合い、これは当工房にとっても大きな財産です。
 それを胸にこれからも研磨作業に精進したいと思います。
posted by togishi1 at 21:20| Comment(0) | 思うこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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