2018年07月14日

コンクール表彰式に行ってきました

 研磨コンクールの通知が来た日にFacebookでも記事投稿しましたが今年は研磨の部(鎬造り部門)と白銀(ハバキ)の部で努力賞をいただくことが出来、12日(コンクール勉強会)と13日(表彰式当日)の二日間、両国の刀剣協会に行ってきました。

 そして賞状を頂いてきました!
shojyo2018.jpg
 こうして自宅で撮影しながら再び受賞できた喜びがこみ上げてきました。
 そしてさらに上を目指して研究と修練を重ねていきたいとも思いました。

 さて今月29日から1週間、今度は研磨研修会で再び刀剣協会での行事に参加します。
 そちらも今からボチボチ準備もしております。
 両国に移転してからの初めての研修会ですから楽しみでもあり、実のあるものにしたいと思っております。

 
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2018年04月21日

底上げ

sokoagego.jpg

 facebookページでも記しましたが本日から県内のお客様から御依頼いただきました薙刀に着手しました。
 いやはや、久々の薙刀でもあり先反が強い作品ですから特に棟を研磨するにはひと工夫必要でした。
 それは砥台の底上げでして、先反が深い棟の先端を研ぐ際には砥石自体を高い状態にしませんと柄尻が研船に床に閊えてしまいます。
 当工房では通常は下記のような標準の砥台と砥台枕の配置でやってますが今回ばかりは最初の写真のように砥台を研ぎ桶に直置きし、砥台枕は手前に置いて高さの調整にします。
sokoagemae.jpg
 
 今日ちょっと気付きましたが通常の仕事でも底上げ後の状態でも、砥石は結構近くなりますし結構研ぎ易いかも!・・・。
 研磨しながら色々工夫もしますが同時にいろいろ発見もあり楽しいですね!。
 さてさて当工房として(と言うよりは私個人の思いですが・・・)はこの薙刀は今年最大の山場でもあり難所です(結構マジで・・)、とにかく先反が強く白鞘製作にしても手持ちの朴材も限定されます。
 研磨はもちろん、白鞘製作においても通常以上に精神を尽くして頑張りたいと思っております。

 


 
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2018年03月23日

研ぎ上がりまして・・・

 3月もあれよあれよと日にちが経ち、気付けばもう下旬ですね。
 先日の春分の日の雪には驚きましたが今日あたりは本当に春らしい陽気で朝もさほど厳しい寒さではなかったので早朝から脇差の最後の仕上げ工程を行い研ぎ上げる事が出来ました。
 shiagari.jpg
 梱包直前の最終チェック時の画像です。
 毎回このように梱包前に住いの二階でチェックしてから厳重に梱包して発送となります。
 さて話は変わり昨日、当工房ホームページ「研磨料金表」に新たに”朽ち込み割増”を加えさせていただき4月から適用となります。
 これまで深錆の朽ち込みが著しい御刀も通常の整形を要する錆身御刀と同料金で承ってまいりましたが、やはり作業時間も要し、砥石の消耗(荒砥)も通常の錆身以上にありますことから2割増しとさせていただくことになりました。
 御理解ご了承のほどお願い申し上げます。
 なおご不明点等ございましたらお気軽にお問い合わせくださいませ。

 そう言えば朽ち込みの激しい御刀を研ぎ上げた場合も当然ながら今日の脇差同様に最終チェックをして梱包作業に入るのですが朽ち込みの激しかった御刀ほど特に切ない気持ちになるものです。お別れの瞬間でもあるからです。
 ま、ご依頼いただいた御刀全てに言えることですが研ぎ上がった達成感と何とも言えない切なさは毎回ありますね。
 今日はそんなことを考えながら梱包作業をおこないました。

 
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2018年01月07日

新年初着手は・・・。

 2018年、始まりましたね!
 改めて明けましておめでとうございます!今年もよろしくお願い申しあげます。
 また当工房と御縁のある御客様、御指導くださる師匠や先生方、諸先輩方や職人仲間の皆様そして私個人の友人知人皆さんににとりましても幸多き2018年となりますよう祈念しております。
 さて昨年末から着手しておりました平造の脇差も無事にお届けできてお客様には大変ご満足いただけました。
 今日から着手のこの槍(↓下記の写真↓)が今年の初着手となりました。
 yarinagura.jpg
 お預かりした状態は完全な錆身(facebookページも御参照下さいませ)でしたが本日早朝から錆を落として夕方に名倉砥工程まで進めることが出来ました。
 若干の鍛え割れや鍛接面が見られますが刃縁には沸えの働きも垣間見えてとりあえずは表裏ともしっかり直刃湾れの刃文がありました。
 また消耗品としての槍は荒れた地金の物が多いのが実情ですが今回の槍は比較的しっかりした鍛えでホッとしました。
 当工房ではご依頼いただいた御客様には着手以降、毎回研磨報告メールを差し上げておりますが出来るだけ良い報告をしたい、これが正直な気持ちでもありますのでとりあえずは新年初着手の御品が良い報告出来て良かったです。
 リピーターフェアーのほうも本日の段階で既に2件御成約となりました。本当にありがとうございます!。
 今年も去年以上に業務時間も拡大して頑張る予定ですのでどうぞよろしくお願い申し上げます。
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2017年09月03日

9月になり・・・

 前回のブログからかなり経ってしまいました。
 時事問題などについて書きたいこともあって研磨しながら「よし!、今日こそはこの話題を書こう!」とか思ったりもするのですが夕方に住いのほうへ戻る頃は気持ちがトーンダウン・・・、そんなこんなで早9月になってしまいました。
 9月に入ってから急に秋の気配と言いますか朝晩涼しくもなりましたね。 
 今月中にはコンクール作品も仕上げなければなりませんのでその為にも先月からちょっと頑張って残業などもして頑張っております。
 さて今日から着手の御刀は格安研磨でご依頼いただいた古刀の御刀・・・。
 kakuyasukissaki.JPG
 ご覧の通り切先部です。
 料金は安いですが決して手抜きや雑に研ぐというわけではなく、格安研磨用の抜群に研磨力が強い人造砥を用いて効率化を図っております。
 特にこの切先部だけは使用する砥石こそ違いますが通常の美術研磨同様の手順で肉置きを整えて稜線も決めていきます。
 今週中には白鞘も含めて仕上げられればと思います。
 そしてこの御刀が終わったらボチボチ、コンクールの御刀にも着手したいと思います。

 話変わり、ここのところ隣国のミサイルの件で連日テレビでは専門家が解説したりしていますね。 
 今日は今日で6回目の核実験を行ったとか・・・。
 一体何をしたいのだろうか?イマイチよくわからないことが多いですが確実にやることがエスカレートしてきています。先日の北海道上空をミサイルが飛んだ時も、もし海ではなく失敗して住宅街にでも落ちて来たら・・・。
 核実験をして放射性物質が大量に漏れて偏西風に乗って日本に来るのでは?
 考えただけでもゾっとします。
 そして苛立ちを禁じ得ませんね。
 御刀とは直接関係ないですがこれ以上情勢が酷くならないように願うばかりです。

 
 
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2017年01月21日

今回は”張地艶”で・・・。

 日本刀研磨工房のfacebookページに錆身状態で掲載しました小脇差、今日から仕上げ研磨に着手となりました。
 下刃艶はいつも通り刃中の均しですのですんなり出来ましたが問題は地艶でした・・・。
 当工房では通常は”砕き地艶”と言いまして鳴滝砥を薄くして細かく割り砕いたものを用いて地金を研磨し、鍛え肌を美しく整えるのですが今回はどうにもこうにも思うようにならず硬軟、厚薄、粒の大小などいろいろ変えてもダメで、しまいにはヒケまで付き始めました。
 そこで張地艶で行う事にしました・・・。(下の写真)
harizuya1.JPG
 張地艶は刃艶同様に和紙を漆で裏打ちしたものですがベタ一枚で使用する刃艶とは違い、和紙を張った状態で切れ目を入れて平肉に順応するようにします。
 今回は張地艶にして大正解でした。
 砕き地艶で付いたヒケもみるみる取れて、靄が立ち込めたようなカブった個所も晴れていきました。
 harizuya2.JPG
 今回の小脇差の地金は鍛え割れもあり、巣が喰ったように口が開いた弱く粗い地金ですが、以前にも同様な地金の時に張地艶で行ったことを思い出しました。
 砕きだと荒れた地金の中に粒が落ち込んで親指の中で踊ってしまうのだろうか?、張艶だと和紙と漆の分、硬さが微妙に変わるのだろうか?
 今回は張地艶のほうが格段に良くなりましたが別の御刀だと肌が伏さってしまったこともありましたので興味は尽きないですし、今後は更にデータもとり、研究を進めて明確な答えを出したいと思っております。
 さて明日は日曜日ですが当工房では休日返上で明日も仕上げ研磨の続きです。
 仕上がりましたら日本刀研磨工房facebookページに載せたいと思います。

 
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2016年11月15日

格安研磨のこと

 10日前から着手しておりました格安研磨御依頼の御刀が本日研ぎ上がり、発送することが出来ました。
 kakuyasu.jpg
 今回の御刀は長さとしてはほぼ定寸(2尺3寸8分)、差し表側に二筋樋が掻かれていて、お預かり当初はその二筋樋を中心に地刃不明なほどに錆びておりました。
 加州ハバキが付属(ガタはないもののかなり傷みあり)しておりましたので兼若系かなとも思いましたが大きく磨りあがってもあり時代的にもちょっとわかりずらい御品でした。
 実際に研磨してみますと兼若風の箱乱れが現れてきました。
 ただ、差し裏側は比較的健全ですが差し表側はやはり二筋樋のあたりを中心に粗い地金があり、刃紋も焼きムラが出ておりました。
 格安研磨ですので略式の差し込み仕上げですが写真のようになりました。
 格安研磨の場合、仕上げも人造の地艶を使う為にどうしても結果的に刃の部分も通常の差し込み仕上げのように刃が白く浮かび上がることはないのですが今回の御刀の場合、それでもしっかり匂口は出てきました。
 久々の格安研磨(数か月振りですね)でしたが作業自体はまずまず上手く行ったかなと思いましたし、ちょっとした発見(これは企業秘密・・・笑)もあり通常の美術研磨に生かせそうです。

 さて明日からは反りの深い鎬造り脇差の研磨です。付属品もハバキ、白鞘も破損しているので研磨、白鞘、ハバキ製作の3点セットの作業、気持ちも新たに頑張りたいと思います。


 
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2016年10月13日

仕上がる

 10月も半ばとなってきますといよいよ秋の深まりを感じますね。
 さすがに朝晩は寒いのでボチボチ仕事場にストーブを入れたくなる時期となりました。
kissaki2156.JPG
 今月3日に荒研ぎをしてこのブログでもご紹介しておりました脇差の研磨が本日完了しました。
 画像がその脇差の切先部分で3日のブログでは横手を跨ぐように存在していた錆の痕跡について書きましたがほぼ痕跡はなくなりました。それどころかこの脇差、当初は錆もひどくボテボテで形も崩れておりましたが工程が進む程に沸え出来の素晴らしい刃紋が現れてきました。切先に関しても激しい沸え帽子(切先内の刃紋)とは別に荒沸えが厚く付いていてまるで一枚帽子の様相を呈しています。
 惜しむらくは棟と鎬地にやや鍛え疵が出てしまっていますが、そのような短所をカバーして余りある刃紋の出来でしたので私自身が研ぎに惹き込まれてしましました。
 
 さて秋の研磨コンクールの作品もボチボチ着手しなきゃと思います。去年の今頃はちょうど怪我で内臓を痛めて入院していたのを思い出しました。コンクール出品も半ばあきらめていましたがギリギリ間に合いましたが今年からはもうあのような怪我をする心配はなくなったので気持ち的にも良い意味で余裕を持って取り組みたいと思っています。
 
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2016年09月13日

動いてる!ありがとうございます!

 先月後半から、そして特に今月に入ってから過去最高くらいに御依頼を頂いております。
 なんだか毎日、お預かり証を作成して投函してる状況ですが本当にありがとうございます。
 昨日もアポ無しでしたが隣市のお客様が直接当工房に御相談に来られたし・・・。
 刀剣界が動きつつある脈動を確かに感じております。
 また、私自身と言いますか、当工房は10月から業務拡大して今まで以上に作業時間も増加してお客様のニーズにお応えしていく所存ですがそれを発表する前にこんなにたくさん御依頼やお問い合わせをいただけたことに不思議な運命を感じております。
 ホームページの納期目安のほうは多少余裕をもって記させていただいておりますので詳細は個別にお答えさせていただきます。
 
 刀剣博物館の両国への移転、昨今の刀剣ブーム、全てが良い方向に向かっていることは本当に素晴らしい事ですし、これも愛刀家の皆様のご協力なしには叶わなかったものです。
 私自身も微力ながらこの良い動きに参加していけたらと心弾む思いでいる次第です。
 
 さて明日は地元のお客様からお預かりしている御刀の内曇り引き作業が控えております。
 今日は早目に床について良い夢でも見て明日に備えたいと思います。

 
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2016年04月04日

切先の整形

 今日から神奈川のお客様からお預かりしました脇差の研磨に着手です。
 全体に薄さびがありますが一番気になったのが切先でした。
 三つ角、刃角、横手は定まっておらず不明瞭で表裏不揃いでした。
 そして何よりも小鎬先がかなり上がってしまっておりました。
 これらを修正し、備水砥まで行ったのが下の写真です。
kissakiseikei.jpg
 それにしても、小鎬先が上がり過ぎている作品て本当に多いです。
 古作の場合、小鎬先を下げると切先部の重ねが薄くなってしまい強度面で弱くなってしまう事からあえて手を付けられないケースもありますが今回の脇差は逆に松葉先が張り気味ですので十分に修正する余地がありました。
 さてとりあえずは切先の整形はほぼ完了しましたが重ねムラや地ムラ、そして地ムラに伴う鎬線の歪みなどまだまだ要修正箇所はありますが明日以降も頑張ってみたいと思います。
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2015年08月31日

今日から着手

ebi.jpg
 研修会が終わり今日からまた気持ちも新たに研磨に着手です。
 この平造り脇差は四国のお客様からお預かりした御品です。
 お預かり当初の現状は所々に錆が出ており、それを取ろうとしたのか、部分的にですがペーパーで擦ったような痕跡もありまして地刃ともに不明。
 時代的には比較的若く、幸いにも曲がりや捻じれがないので錆の除去と地ムラの修正のために荒砥から着手しました。画像はその次の備水砥が完了したところです。
 うっすらとですが互目の刃紋も見られますね。
 ここのところ平造りの短刀や脇差の研磨御依頼が続きいずれもお客様にご満足いただけたので今回のこの平造り脇差も精一杯研磨してお客様のお手元にお届けしたいと今から考えております。ぴかぴか(新しい)

 
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2015年07月18日

今日の勉強会

 今日は月例の勉強会でした。
 一番乗りでいらっしゃったのが女流研師志望のWさんでした。
 練習用の残欠の荒砥研磨もかなり進み、平地の肉置きも5段ほどの縞模様の砥目が均等に並び、理想通りに行うことが出来てきました。
 鎬地や棟など平らに研ぐべき個所もかなりの進歩がみられました。
 また本日のテーマである縄目研ぎについてもご説明させていただき実践を踏まえてご理解いただきました。
 あとは研ぐ際の基本的な考え方や職人としてどう御刀と向き合うかなどについて再確認もしていただきました。
 これからまだまだ工程はあるので着実にこなしてマスターしていく事を願っております。グッド(上向き矢印)
 白鞘製作練習中のNさんは今年の夏の研修会に初参加の予定。
 その研修会で使用する候補の御刀を本日御持参くださいました。
 白鞘を作る際に特に大事なのはしっかりしたハバキが付属していることが大前提であることなどを中心にお話をさせていただきました。
 Nさんは普段はご自宅で御一人で練習されていると思いますが研修会と言う公共の場で他の人が見ている中での作業は材料や道具も自ずと吟味することになりますからきっと良い勉強になることと思います。
 その良い意味での緊張感を目標の一つにして頑張って欲しいですね。ダッシュ(走り出すさま)
 Mさんは課題であるヒケについて研究中。
 拝見させていただいた限りかなり改善はされておりますが本日は御持参いただいた御刀と地艶を用いて実践をされました。
 砥石を如何に効かせるべきか、地艶の硬軟、厚薄や張り艶と砕きの使い分けなども同時に意見交換をさせていただきました。ぴかぴか(新しい)
 
 本日は比較的少人数の勉強会でしたが内容的には実践も踏まえて大変濃いものになったと思います。
 月に一度の勉強会ですが参加者相互に良き刀友として普段からもメール交換などを頻繁に行って交わりを深めていく事を理想としております。
 ご興味のある方や参加希望の方は年齢性別関係などに関係なく募集しておりますのでお気軽にお問い合わせくださいませ。
 きっと刀剣ライフがさらに充実したものになることと思います。
 次回は8月8日(土)です。


 

 
 
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2015年05月01日

差し込み研磨の事など・・・

 今日から5月、世間ではゴールデンウィークですが当工房では毎日研磨しております。
 それにしても急に暑くなってもきましたので今日の内曇砥引きの作業では汗だくにもなりましたあせあせ(飛び散る汗)
 ただ、毎回のことながら刃紋が鮮明に現れて来て、引けば引くほど肌や働きも見えてくるこの内曇砥の工程は好きな作業であります手(チョキ)

 さてここのところ差し込み研磨の御依頼が非常に多いです。
 何年か前もそういう時がありましたが差し込み研磨のブームなのでしょうか・・・。
 金肌拭いの後に刃紋を白く刃取りして仕上げるのが現代主流の仕上げ方ですがこれとは別に、刃取りをしてから対馬砥粉末や磁鉄鉱で拭いを差して仕上げる方法を”差し込み研磨”と言います。
 江戸時代以前の研磨は差し込み研磨でしたので地味ながら伝統ある研磨法でいまだに人気があります。
 丁子刃や皆焼などは刃紋がダイレクトに目に飛び込んできますのでそれも差し込み研磨の長所ともいえるでしょう。
 ただ、差し込みに向く御刀はかなり限られてしまうのもまた事実のようで、地金が綺麗で刃紋が冴えて明るい作品がやはり向いていますし、そうでない御刀ですとせっかく差し込み研磨をしても”化粧の取れた単なる古研ぎ”のようなボケた仕上がりになりがちです。
 前述の数年前の差し込み研磨御依頼が集中した時のことですが、直刃の錆身脇差を差し込み研磨希望でお問い合わせいただいたことがありました。
 さすがに錆身では地金の良否もわかりませんし、直刃を差し込み研磨するのはあまり意味がないこと(直刃の場合は江戸時代以前でも後刃を拾ったようです)などをお伝えして結局通常の仕上げで研ぎ上げて納めさせていただいたことがありました。
 
 差し込み研磨は当工房でも積極的に承っておりますし技術的な研究も進めておりますが、差し込み研磨が最終目的ではなく、あくまでも御刀が主体で御刀にふさわしい研磨法が何かを、御依頼くださる御客様と話し合っていけたらと考えておりますひらめき
 
 さて今研いでいる御刀も差し込みご希望の脇差です。
 明日から仕上げですが頑張ってみようと思います!
exclamation

 
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2014年11月28日

表彰式

 今日は日刀保本部での研磨コンクール表彰式に参加してきました。
 実際に行ってわかりましたが今年は例年以上の出品数だったようでその中で努力賞を受賞出来たことに改めて感謝させていただいた次第でございます。
 表彰式は午後からでしたが例年通り午前10時からは入賞作品の鑑賞会があり、先生方や先輩方の素晴らしい研磨を手に取って鑑賞できました。
 率直な感想・・「凄い!」の一言ですね。
 地艶のこなしや効かし、刃取りの構成、実に見事で、私自身勉強になりました。
 
 表彰式後はごく親しい仲間数人と親睦会を行い各々の技術的な反省点や今後の抱負などを述べ合い興奮冷めやらぬまま帰途につきました。
 
 来年は何を研いで出品しようか・・・、もうすでに来年のコンクールに向けて戦いは始まっているような気がしますね。
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2014年11月12日

久々の荒砥

 11月も中旬に入り寒さがますます厳しくなっていました。 
 当工房ではさすがに今朝から仕事場にストーブを入れました。
 さて今日から着手したのが下の写真の御刀です。
s-arato.JPG
 持ち主であるお客様は同じ桐生市内、しかも歩いても行けるほどのご近所の方でした。
 刀身状態は大磨上げ無銘の錆身で大きな地ムラ、曲りや捻じれもありましたが互目丁子の刃紋が錆の間から見えておりました。
 まずは曲りを直してから大きな地ムラの箇所から荒砥を当て、全体の錆も落としながら均しました。
 切先周りも稜線や三つ角、刃角を立てて大体の整形も行いました。
 ただ、本当はこのような古刀の場合、極力荒砥は使いたくないというのも正直なところ・・・。
 今回は錆身でもあり、それ以上に地ムラが甚だしいので敢えて荒砥からスタートとなりました。
 それにしても久々の荒砥、数か月ぶりでした。
 この荒砥の工程は整形作業ですから仕上がりにまで影響してきます。
 「削りすぎてしまった!」なんていう失敗は絶対に許されないですから非常に緊張感を伴うものですが
錆が取れて形が整ってきますから私個人的には好きな作業です。
 正確な肉置きの調整などは次回の備水砥からとなりますが、お客様の曽祖父様が遺された大切な御刀ですから白鞘製作も含めて慎重に、じっくりと進めていこうと思っています。
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2014年09月03日

新しい仲間

 今日は新しい仲間を紹介します。
yatsu.jpg
 本日我が家に来た軽貨物車です。
 これを購入するまでには以下の経緯がありました。
 まず、例年通り8月末の研磨研修会に参加するにあたり、砥石や道具を積まなければなりません。
 去年までは荷物がたくさん入る女房の車を研修期間だけ借りて参加していましたが、去年9月にややスペースの少ない新車に乗り換えた為に今年は義父の軽トラックを借りて研修会に参加の予定でした。
 ところがその軽トラックを借りたその帰り道に北関東道でエンジン大破!(ラジエター故障でオーバーヒート、ヘッドガスケットの吹き抜けとのことでした)
 結局今年も女房の新車(今までよりは車内が狭くギリギリのスペース)に無理やり詰め込んで研修参加となりました。
 というわけで、思い立ったが吉日、当工房HPリンクのページでもご紹介している高畑自動車に研修中にお願いして巡り合ったのがこの軽貨物車でした。
 私の愛車は2013年8月2日のブログにもご紹介した猪首切先に似ている”スマート”ですが、いやぁ、この軽貨物車の乗りやすいこと!(もちろんスマートは健在です…念のため)
 普段の買い物にも使えますし鞘材など仕事でも結構荷物を運ぶこともありますので本当に重宝しそうです。
 来年の研修はたっぷりと道具一切を積んで参加といきますかね。
 いずれにしても私にとっての第二の相棒になってくれそうです。
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2014年08月19日

鏃の研磨のことなど

 お盆休みも終わり皆様も通常のお勤めに戻られたのではないでしょうか。
 それにしても連日の猛暑でかなり体力も消耗しますので熱中症には充分気を付けたいものです。
 さてお盆休みは当工房もお休みをいただいておりましたがその間に頂いたお問い合わせメールで鏃(やじり)の研磨についてご相談がありましたので、当工房HPの”研磨料金表に”追加しておきました。
 鏃というのはご存じの通り、弓矢の矢の先に付ける突き刺さるための部分ですが、種類は非常に多く直槍のミニチュアみたいな簡素なものから透かし彫のある大型のものまで様々です。
 ただ、実際に研磨の対象として鏃を御依頼されるケースはごくまれで私自身も10年以上前に最も簡素な直槍ミニチュア型を研いでこれまた直槍白鞘のミニチュア型の白鞘を製作して納品したことが一回あった程度です。
 そういえばこの時の御依頼がきっかけでネットオークションなどで見つけては鏃を集めていた時期があり、現在も20本位ほど所持しています。
 それはともかくコレクションが増えていく楽しみ、これは長い刀でも小柄でも鏃でも同じですね。
 その点は私もお客様方と同じ気持ちですから研磨の仕事に取り掛かる際には気持ちだけでも生かしたいと考えております。

 さて来週は研磨研修会があるのでそちらのほうの準備もぼちぼち始めねば・・・。
 和歌山のお客様の小刀もありますし頑張らねばと思っております。
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2014年06月07日

発送

 大阪のお客様からお預かりしておりました脇差が今日、予定通り研磨完了して発送することができました。
 tadayoshimei.jpg
 お預かり当初は錆こそないものの鞘ズレやヒケが目立ち、また局所的な研ぎへりなどもありましたが大きな鍛え疵はなく研ぎ進めるほどに新刀然とした詰んだ細かい地金に尖り刃を交えた互目は刃縁に細やかな沸えの働きも鮮明に表れてきました。
 研磨は御刀そのものの潜在的な出来口にもよりますし、また砥石とのマッチングもありますが今回の脇差は当初推測していた以上に地金も綺麗に上げることが出来ました。
 明日、お客様のお手元にお届けとなりますがご満足いただけるとよいのですが・・・。

 さて今月下旬に毎年恒例の買い出しに京都に行く予定です。
 自分の手に合う内曇砥との出会いを期待して、今から楽しみです。
 またこのブログでご報告いたします。
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2014年03月27日

御依頼集中で・・・

 ここ数日、お問い合わせや御依頼が集中しています。
 毎年この時期から夏場にかけて御依頼が増えてくる時期ですので予想はしておりましたが今年は初めての御客様からのお問い合わせが特に多いです。
 それだけ当工房のホームページを御覧いただけているわけですから非常に嬉しく思っております。
 そのようなわけで本日の段階で御依頼いただいて実際に着手できるのが約3ヶ月先からとなり、納期はおよそ半年程度頂くことになりますので何卒御了承の上、御検討いただけると幸いでございます。

 kissakibu-seikei.jpg
 さて大阪のお客様からは一昨日、無事にお手元に届き大変御満足いただけたとの御連絡を頂きました。
 また次の御依頼予定の御刀を近日お送りいただくことになりました。
 リピーターになっていただけるのは金銭的な面もさることながら大いに自信につながります。
 画像の御刀は兵庫県のお客様からお預かりしている御刀で昨日から研磨開始しました。
 大磨り上げでなお2尺5寸弱あります。
 お預かり当初は薄錆で曲がりが酷く、また切先は丸くダレてしまっておりました。
 曲がり直しと錆落としを昨日行い、今日は切先を中心に整形していきました。
 三つ角、刃角が明確になりそれに伴って”ベタ”だった横手線も自然に立って来ました。
 さすがに2尺5寸となりますと研ぎにくい面も出てきますがそのへんは時間がかかっても丁寧に、確実に作業を進めたいものです。
 他の御刀との並行作業もありますが来月中旬から下旬までお付き合いとなりそうです。

 
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2014年03月23日

刃取り作業

 お彼岸の真っ最中である今日は午前中に墓参りをして、お昼前には大阪の御客様からお預かりしている御刀の刃取り作業に着手しました。
kunisige-hadori.jpg
 画像はほぼ刃取りを完了した時点で撮影したものですが、沸え出来の大互目で刃中に金筋、稲妻の働き豊富な大阪新刀であるこの御刀は当初予想していた以上に刃取りに時間を要しました。
 沸え出来の御刀の場合、一回の刃取りでは芯から白くなりませんから拾った上から軽く拭いを差してはまた拾うということを数回繰り返します。
 今回の御刀も同様の作業の結果、刃も白く冴えて働きも良く現れました。
 また”坊主が出る”(刃取の上の地部が黒く色変わりすること)こともなく、暈し具合も無事にこなすことが出来てホッとしました。
 さすがに親指が筋肉痛(これは毎回のことですが)ですが、心地よい疲労感ですね。
 さて明日はナルメと上磨きを行い研ぎ上がりの予定です。ひらめき
 
 
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